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吹奏楽やるのに知っておきたいこと

吹奏楽の経験がない人
ピアノ、エレクトーンとか単体での楽器経験しかない人
小学校で鼓笛隊しかやったことがない人
中学校で吹奏楽部だったけど、先生がよく教えてくれなかった人

そんな人たちがこれから吹奏楽をやる場合に、知っておかないといけないこと
教えます!(音楽の専門家ではないので参考程度で)

まず、鍵盤楽器(ピアノとかエレクトーン、マリンバ、木琴、鉄琴など)の話しです。
鍵盤を押せば(叩けば)誰でも同じ音が出せる楽器です。
当たり前なのですが、管楽器や弦楽器は違います。
もちろん、鍵盤楽器(電子ピアノは除く)は調律と言って定期的に音が狂わないように調律師の方に
チューニングをしてもらうのが普通です。
(調律というのは、一つ一つ鍵盤の音のズレを直していくことです)
ピアノ買ったけど調律なんかしたことがない! っていう人もいると思いますが
そのピアノは、買った時の音とズレているはずです。
あまり音感がないとよくわからないかもしれませんが、ドと言っても音程の幅があるので
んー、例えばド#に近いド、シに近いド なかなか調律も難しいです。

次に鍵盤楽器の周波数の話し(ちょっと難しくなってきましたね)
ピアノは平均律という音律で調律してます。
何それ?! ってなりますよね。
ピアノは弾くだけ(失礼ですが)の楽器なので、音楽を奏でている最中に音の修正ができません。
なので、1オクターブ(ド→シ)までの音を単純に12等分して調律してあります。
隣り合う音の周波数は等しく100セント(音程の単位です)になってます。

ド→ド#→レ … ラ#→シ
 100  100     100

普通ですよね! なんにも問題ないですよね!

そうなんです、それでいいのです がっ!!

音楽にはハーモニー(和音)というものがあります。
ドミソの和音とかわかりますか?
ピアノでドミソを同時に弾いてみると、よく聞く和音かと思います。
業界用語で Cメジャーと言います。(どうでもいいです)

この和音なのですが、ピアノで弾いた時に 何か変じゃない?!
なんて思う人なんてあんまりいませんよね。
実は音楽的に言うと、変なんです。
何が?
綺麗な和音になってないんです。
綺麗な和音って何!!?

具体的に言うと、ドはいいのですが、ミをちょっと(13.7セント)低く、ソをうんとちょっと(2セント)高く これが理想の和音なんです。
音程は周波数でできているので、これが唸らずに綺麗な和音に聞こえるんです。
ということは、そうです! ピアノでは不可能なんです。
ピアノはどんなに頑張って弾いても物理的に美しい和音では弾けない楽器なんです。

そこで、管楽器や弦楽器の話しです。
管楽器や弦楽器は吹けば音は出るの(練習はもちろん必要)ですが
人によって音程が全く違います。
技術力がある人は、問題ないと思いますが、あまりやったことがない人だと
音程や響きが全く違います。
音が出るだけではダメなんです。ここが管楽器や弦楽器の難しいところになります。
ある程度の音程や響きになるまでに数年かかるかと思います。

また、管楽器や弦楽器は和音というのを意識して音を出しています。
小学生や中学生などでは、ここまで理解して吹いているのはコンクール有力校くらいかと思います。
例えば、トランペットという楽器ですが、この楽器は3本のピストンを押して音を出す楽器なのですが
ちょっとグレードが高い楽器になると第1抜差管と第3抜差管に指が掛けられるようになってます。
ここをスライドして音程を綺麗な和音を作るようにします。
管を長くすると低く、短くすると高くなります。
演奏してる時に、音程を高くしたり低くしたり調整しながらいい和音を作り上げています。
ここまで来るのに、さらに数年かかるかと思います。

管楽器の別な話しなのですが
管楽器というのは移調楽器という楽器になります。
なんだよそれ!!?
一言で言うと、管楽器の人全員に「ド」の音出してって言ったとしますよね
どうなると思いますか?
答えは。。。 めちゃくちゃな音が出てきます。
と言っても全員「ド」の音を出しているので、吹いている人は何も悪くありませんよ。
「ド」の音出してって言った人が悪いんです。
はぁっ? ってなりますよね。

移調楽器の世界では、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」は使いません。
ドイツ語で「ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー・ツェー」を使います。
何でかっていうと(また話しが長くなります)
楽器によって調が違うんです。
調?
ピアノは平均律で調律はしてますが、調はC(ドイツ語でツェー)です。

 ※一般的な吹奏楽の管楽器では下記となります
 ※オーケストラになると同じ楽器でも調が違います

 C(ドイツ語でツェー)の楽器
  ピッコロ、フルート、オーボエ、ファゴット
 E♭(ドイツ語でエス)の楽器
  エスクラリネット、アルトサックス、バリトンサックス
 F(ドイツ語でエフ)の楽器
  ホルン
 B♭(ドイツ語でベー)の楽器
  クラリネット、バスクラリネット、ソプラノサックス、テナーサックス、
  トランペット、トロンボーン、ユーフォニアム、チューバ

その調がその楽器のドなんです。
もしかすると、お母さんにピアノ弾いてもらって、自分がトランペット吹いたら
音がおかしかった!なんて人もいるのではないかと思います。
だから管楽器の人全員に「ド」の音出してではなく、「C(ツェー)」の音出して
とか言わないと同じ音が出てきません。

次に楽譜の話しです。
楽譜も楽器によって違います。
先ほども書いた通り、ピアノの楽譜をそのままトランペットで吹いても音が違っちゃいます。
ピアノとトランペットだと半音違うだけなので、気持ち悪すぎます。

大抵の管楽器の楽譜は、その楽器の調に合わせて書いてあります。
ただ、トロンボーン、ユーフォニアム、チューバの楽譜は、楽器はB♭調ですが、C調(へ音)で書かれています。

なんだか難しいですよね。

で、話しを戻します。
管楽器は基本的に純正律です。
ピアノとは違って、動的に和音を作っていきます。
これが難しく、技術だけではなく耳も良くないとできません。
とはいっても、延ばすところや静かなところで気にすれば問題ありません。(たぶん)
人間の耳は、自然に純正律の和音を好むので結果的に綺麗な和音になってるハズです。

ヴァイオリンなんかは、ピアノと合わせることがあるためよっぽど耳が良くないと
難しい楽器です。
ヴァイオリン奏者になると、純正律、平均律、ピタゴラス律とか色々な弾き方ができます。
もうわけのわからない世界です。

話しを戻しまして、
そこで問題になるのがチューニングというものです。
小学校の時はやったことないっていう人が結構いるかと思います。
私もそうでした(そもそも管が硬くて動かなかった)
チューニングというのは、基準の音をみんなで合わせましょうということです。
チューナーという機械を使って音を合わせます。
吹奏楽の場合は合わせる音はB♭が多い気がします。(オーケストラはAです)
また、現在の吹奏楽では基準周波数はA(C調でラの音)=442Hzや440Hzにします。
コンサートホールなどでは華やかに聞こえさせたいので高い方442Hzを使うことが多いです。
もちろん、ピアノも基準はA=442Hzや440Hzにしてると思います。

チューニングは、管を抜いたり入れたりして音を合わせて行きます。

色々書きましたが、最低限吹奏楽をやる上で知っていた方がいいことを書きました。

とりあえず、ここまで!